今回のテーマは、「雇用関連指標」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)《問16》
《問16》 わが国の雇用関連指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 有効求人倍率は、月間有効求人数を月間有効求職者数で除して求められる指標である。
2) 労働力調査において、労働力人口や完全失業率などの基礎調査票から集計される基本集計は毎月公表され、転職者数や失業期間などの特定調査票から集計される詳細集計は半年ごとに公表される。
3) 労働力調査において労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と就業可能でありながら就業の意思のない者を合わせた人口である。
4) 内閣府が公表する景気動向指数において、有効求人倍率(除学卒)および完全失業率は遅行系列に採用されている。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)
正解:1
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づくものする。
1 正しい。
有効求人倍率は、月間有効求人数を月間有効求職者数で除して求められる指標である。
有効求人倍率は、景気動向指数の一致系列に採用されている。1倍を超えると人手不足。
2 誤り。
労働力調査のうち、基本集計は毎月末公表され、詳細集計は四半期ごとに公表される。
労働力調査の結果は、「基本集計」と「詳細集計」に分かれている。
3 誤り。
労働力人口とは、15 歳以上人口のうち、就業者と完全失業者を合わせた人口である。
そして、完全失業者は、(1)就業しておらず、(2)求職活動を行っていて、(3)すぐに就業できる者である。
したがって、就業の意思のない者は対象外である。
4 誤り。
有効求人倍率は、景気動向指数の一致系列に採用されている。
また、完全失業率は遅行系列に採用されている。
完全失業率
労働力人口に占める完全失業数の割合である。
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