今回のテーマは、「損益通算」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2020年9月13日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2020年9月13日実施)《問27》
《問27》 居住者であるAさんの2023年分の各種所得の収入金額等が下記のとおりであった場
合の総所得金額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、Aさんは青色申告を行っていないものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
1) 15万円
2) 20万円
3) 25万円
4) 35万円
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2020年9月13日実施)改題
正解:3
① 各種所得の計算
事業所得=750万円ー830万円=▲80万円
不動産所得=680万円ー620万円=60万円
譲渡所得=290万円ー300万円=▲10万円
※不動産所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子20万円は、赤字の場合、他の所得との損益通算ができないが、必要経費から除外されるわけではない。
※上場株式の譲渡損失は、一定の利子所得・配当所得以外の所得と損益通算できない。
一時所得=320万円ー200万円ー50万円(特別控除額)=70万円
② 損益通算
・第1次通算(経常所得の通算)
60万円ー80万円=▲20万円
・第2次通算(経常所得の損失と譲渡・一時所得との通算)
70万円ー20万円=50万円(一時所得)
③ 総所得金額
50万円(一時所得)×$\frac{1}{2}=25$万円
※一時所得の金額は、損益通算後にその2分の1相当額を総所得金額に算入する。
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