今回のテーマは、「都市計画法に基づく開発許可」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年5月26日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年5月26日実施)《問36》
《問36》 都市計画法に基づく開発許可に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 建築物の建築または特定工作物の建設を伴わない資材置場の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更は、その規模にかかわらず、都道府県知事等による開発許可を受ける必要はない。
2) 市街化区域内において行う開発行為で、原則としてその規模が1,500㎡未満であるものは、都道府県知事等による開発許可を受ける必要はない。
3) 市街化区域内の農地において農業者が農業の用に供する堆肥舎や農機具等収納施設を建築する目的で行う開発行為は、その規模にかかわらず、都道府県知事等による開発許可を受ける必要はない。
4) 被相続人が開発許可を受けていた場合、その相続人が、被相続人が有していた当該許可に基づく地位を承継するためには、都道府県知事等の承認を受けなければならない。
一般社団法人 金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年5月26日実施)
正解:1
それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2023年10月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は執筆時点で現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
1 正しい。
開発行為とは、建築物または特定工作物を建築するために行う区画形質の変更をいう。
開発行為を行うためには原則として都道府県知事の許可を得る必要がある。
(類題)土地の区画形質の変更が、建築物の建築や特定工作物の建設の用に供することを目的としていない場合、開発行為に該当しない。〇
1級 学科試験<基礎編>(2023年9月10日実施)《問38》ー3
2 誤り。
市街化区域内において行う開発行為で、原則としてその規模が1,000㎡未満であるものは、都道府県知事等による開発許可を受ける必要はない。
3 誤り。
市街化区域以外の農地において農業者が農業の用に供する堆肥舎や農機具等収納施設を建築する目的で行う開発行為は、その規模にかかわらず、都道府県知事等による開発許可を受ける必要はない。
しかし、市街化区域であれば、原則としてその規模が1,000㎡以上であるものは、都道府県知事等による開発許可を受ける必要がある。
(類題)農業を営む者の居住の用に供する建築物の建築を目的として市街化調整区域内で行う開発行為は、都道府県知事等による開発許可を受ける必要がある。✖
2級 学科試験(2022年度9月実施)問題 45ー4
4 誤り。
被相続人が開発許可を受けていた場合、その相続人が、被相続人が有していた当該許可に基づく地位を承継するためには、都道府県知事等の承認を受ける必要はない。
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