FP2級の過去問を解こう(2024年1月)「預貯金」

FP

今回のテーマは、「預貯金」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)問題21

問題 21
銀行等の金融機関で取り扱う預貯金の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.決済用預金は、「無利息」「要求払い」「決済サービスを提供できること」という3つの条件を満たした預金である。
2.当座預金は、株式の配当金の自動受取口座として利用することができる。
3.スーパー定期預金は、預入期間が3年以上の場合、単利型と半年複利型があるが、半年複利型を利用することができるのは法人に限られる。
4.大口定期預金は、最低預入金額が1,000万円に設定された固定金利型の定期預金である。

一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)

正解:3

それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づいて執筆する。

1 正しい。

決済用預金は、「無利息」「要求払い」「決済サービスを提供できること」という3つの条件を満たした預金である。

なお、預金保険制度では、決済用預金は全額保護される。ちなみに、預金保険制度とは、セーフティネット(顧客の預貯金を守る安全網)の一つで、日本国内に本店がある金融機関(銀行等)が破綻した場合、預金保険機構が一つの金融機関ごとに、預金者一人につき、元本1,000万円までとその利息を保護する制度である。

類題)預金保険制度の対象金融機関に預け入れた( )は、預入金額の多寡にかかわらず、その全額が預金保険制度による保護の対象となる。
1) 定期積金
2) 決済用預金
3) 譲渡性預金
正解:2)
3級 学科試験(2023年5月28日実施)【第2問】 (45)

2 正しい。

当座預金とは、当座勘定取引に基づいて、預金者が振り出す手形・小切手の支払資金として預け入れられる預金である。企業や個人事業主が業務上の支払いに利用する。無利息で預入れ、払い戻しに制限はない。したがって、株式の配当金の自動受取口座として利用することができる。
なお、当座預金は「決済用預金」に該当するため、万一銀行が破綻しても預金保険制度によって、利息がつく預金とは別に全額保護される。
(参考)当座預金(一般社団法人全国銀行協会のWebサイト)

なお、貯蓄預金は、給与、年金、配当金の受け取りや公共料金の自動引き落としには利用できない。

類題)銀行等の金融機関で取り扱う預金商品の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.貯蓄預金は、給与、年金等の自動受取口座や公共料金等の自動振替口座に指定することができる。
2.決済用預金のうち、当座預金は、個人、法人のいずれも利用することができるが、無利息型普通預金は、法人が利用することはできない。
3.期日指定定期預金は、据置期間経過後から最長預入期日までの間で、任意の日を満期日として指定することができる。
4.総合口座において、紙の通帳の代わりにオンライン上で入出金の明細や残高を確認することができるサービスを提供しているのは、ネット専業銀行に限られる。
正解:3
2級 学科試験(2023年1月22日実施)問題 21

3 誤り。

スーパー定期預金は、基本的には固定金利であり、各金融機関が自由に金利を設定する。期間3年未満は単利、3年以上では単利と半年複利(半年複利は、個人利用に限る)の選択ができる。
中途解約すると中途解約利率が適用される。

したがって、半年複利型を利用することができるのは個人に限られる。

4 正しい。

大口定期預金は、1000万円から預入れ可能な大口の定期預金である。固定金利で単利型のみである。預入期間は1ヵ月から10年までの「定型タイプ」と1ヵ月から10年未満の「期日指定タイプ」がある。
(参考)大口定期預金(一般社団法人全国銀行協会のWebサイト)

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