FP1級の過去問を解こう(2024年1月)「介護保険」

介護 FP

今回のテーマは、「介護保険」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)《問2》

《問2》 公的介護保険(以下、「介護保険」という)の保険給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 介護保険の第2号被保険者が指定居宅サービスを利用した場合は、世帯の収入金額の多寡にかかわらず、自己負担額の割合は1割である。
2) 介護保険において、特定疾病に該当するがんは、医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限られる。
3) 被保険者の介護サービスに要した1カ月の自己負担額が一定の限度額を超えた場合は、所定の手続により、高額介護サービス費の支給を受けることができる。
4) 高額医療合算介護サービス費は、直近の1年間において高額介護サービス費および高額療養費の支給を受け、かつ、介護保険と公的医療保険の自己負担額を合算した額が一定の限度額を超えなければ支給されない。

一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)

正解:4

それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づいて執筆する。

1 正しい。

第2号被保険者(40歳以上65歳未満の医療保険加入者)の自己負担額の割合は、1割に限定。
なお、第1号被保険者(65歳以上)は、原則1割であるが、一定以上の所得がある者は2割または3割負担となる。

2 正しい。

特定疾病は、16種類あり、このうち、がんは、医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限られる。

3 正しい。

1ヶ月の自己負担額が、一定の上限を超えた場合は、高額介護サービス費(要介護被保険者)の支給が受けられる。(介護保険法51条)

具体的には、自己負担額が一定の負担限度額を超えたとき、所定の手続きにより、超えた分が払い戻される。

4 誤り。

年間を通して医療保険・介護保険の費用負担が高額となった場合、「高額医療合算介護サービス費」 として、限度額を超えた分の支払いを受けることができる。
(介護保険法51条の2)
したがって、高額介護サービス費および高額療養費の支給の有無は条件とはならない。

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