今回のテーマは、「生命保険会社の健全性・収益性」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年9月8日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年9月8日実施)《問10》
《問10》 生命保険会社の健全性・収益性に関する指標等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 基礎利益は、保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であり、経常利益に危険準備金繰入額等の「臨時損益」を加え、有価証券売却益等の「キャピタル損益」を除くことで算出される。
2) 保有契約高は、保険会社が事業年度末において保障する金額の合計額であり、個人年金保険については、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資の額と年金支払開始後契約の責任準備金の額の合計額となる。
3) ソルベンシー・マージン比率は、保険会社が有する保険金等の支払余力を表す指標であり、この値が200%を下回った場合には、業務改善命令等の早期是正措置の対象となる。
4) 実質純資産額は、有価証券や有形固定資産の含み損益等を反映した時価ベースの資産の合計から、価格変動準備金や危険準備金等の資本性の高い負債を除いた負債の合計を差し引いて算出される。
一般社団法人 金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年9月8日実施)
正解:1
それでは、各肢を検討していこう。
1 誤り。
基礎利益は、保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であり、経常利益から有価証券売却損益等の「キャピタル損益」と危険準備金繰入額等の「臨時損益」を除いて算出される。
2 正しい。
保有契約高は、保険会社が事業年度末において保障する金額の合計額であり、個人年金保険については、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資の額と年金支払開始後契約の責任準備金の額の合計額となる。
3 正しい。
ソルベンシー・マージン比率は、保険会社が有する保険金等の支払余力を表す指標であり、この値が200%を下回った場合には、業務改善命令等の早期是正措置の対象となる。
4 正しい。
実質純資産額は、有価証券や有形固定資産の含み損益等を反映した時価ベースの資産の合計から、価格変動準備金や危険準備金等の資本性の高い負債を除いた負債の合計を差し引いて算出される。
実質純資産額がマイナスとなり、実質的な債務超過と判断されると、業務停止命令の対象となる。
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