FP1級の過去問を解こう(2026年1月)「6つの係数」

FP

今回のテーマは、「6つの係数」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年1月25日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

《問1》 Aさん(45歳)は、老後の資金計画を検討しており、45歳から65歳までの20年間は毎年一定額を積み立て、65歳から80歳までの15年間は、その積み立てた資金から毎年
100万円を取り崩して生活費に充当したいと考えている。Aさんが積立ておよび取崩しを行い、65歳から80歳までの15年間の取崩期間経過後に残る資金が1,000万円となる場合、45歳から65歳までの20年間の毎年の積立額として、次のうち最も適切なものはどれか。
なお、現在の貯蓄額は0円とし、積立期間および取崩期間中の運用利回り(複利)は年2%、積立ておよび取崩しは年1回行うものとする。また、下記の係数表を利用して算出し、計算結果における万円未満を切り上げ、手数料や税金等は考慮しないものとする。

一般社団法人 金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年1月25日実施)

正解:1

6つの係数

終価係数 現在の額を一定の利率で運用した場合の将来の額を求める。
現価係数 将来の必要金額を得るために、一定の利率で運用する場合の現在の必要金額を求める。
年金終価係数 毎年の積立額から将来の積立合計額を求める。
減債基金係数 目標額を貯めるために必要な毎年の積立額を求める。
年金現価係数 目標の年金額を受け取るために必要な年金原資を求める。
資本回収係数 保有資金額を毎年の年金として受け取れる額を求める。

6つの係数の逆数

一時金運用の将来&現在を計算 終価係数&現価係数
積立て運用の将来&現在を計算 年金終価係数&減債基金係数
取崩し運用の将来&現在を計算 資本回収係数&年金現価係数

それでは、問題を検討していこう。

「20年間積み立てて、15年間取り崩し、最後には1,000万円残したい」
こうした条件の多い問題は、時間の流れを「貯める時期」と「使う時期」の2つに分けて整理するのがコツである。

ステップ1:65歳時点で「いくら必要か」を計算する

まずは、20年間の積立が終わった瞬間(65歳)に、手元にいくらあれば希望の生活ができるかを計算する。

65歳時点の必要額は、以下の2つの合計である。

  1. 15年間、毎年100万円を受け取るための原資
  2. 15年後に1,000万円を残しておくための原資

① 毎年100万円を15年受け取るための原資

「毎年一定額を受け取るための元本」を求めるには、年金現価係数を使う。

$$100 \text{万円} \times 12.8493(15年) = 1,284.93 \text{万円}$$

② 15年後に1,000万円残すための原資

「将来の目標額(1,000万円)から逆算した現在の元本」を求めるには、現価係数を使う。

$$1,000 \text{万円} \times 0.7430(15年) = 743 \text{万円}$$

【65歳時点での合計必要額】

$$1,284.93 \text{万円} + 743 \text{万円} = 2,027.93 \text{万円}$$


ステップ2:毎年の「積立額」を計算する

「20年間で合計2,027.93万円を作るには、毎年いくら積み立てればいいか?」を考える。

「将来の目標額を作るための毎年の積立額」を求めるには、減債基金係数を使う。

【計算式】

$$2,027.93 \text{万円} \times 0.0412(20年) = 83.5507… \text{万円}$$


最終回答:万円未満を切り上げ

問題文の指示に「計算結果における万円未満を切り上げ」とある。

  • 計算結果:$83.55… \text{万円}$
  • 切り上げ:84万円

したがって、最も適切なものは 1)84万円 となる。


攻略のポイント

この問題でミスをしないためのポイントは、「どの係数を、どの期間で使うか」を正確に判断することである。

  • 15年(取崩期)の係数を使う場面: 65歳時点の必要額を出すとき
  • 20年(積立期)の係数を使う場面: 毎年の積立額を出すとき

この2つのフェーズをしっかり分ければ、どんな複雑な問題も怖くない!


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