今回のテーマは、「地震保険料控除」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)問題17
問題 17
所得税の地震保険料控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.自宅建物を対象とする地震保険の保険料は、その建物の所有者と契約者(=保険料負担者)が同一人である場合に限り、地震保険料控除の対象となる。
2.常時居住の用に供していない別荘を対象とする地震保険について、別荘の所有者が支払った保険料は、地震保険料控除の対象とならない。
3.自宅建物および家財を対象とする火災保険に地震保険を付帯した場合、火災保険の保険料と地震保険の保険料を合計した保険料が地震保険料控除の対象となる。
4.保険期間5年分の地震保険の保険料を一括で支払った場合、その全額が支払った年の地震保険料控除の対象となり、翌年以降の地震保険料控除の対象とはならない。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)
正解:2
それでは、各肢を検討していこう。
1 誤り。
控除を受けられるのは、「自己または自己と生計を一にする配偶者や親族が居住に使う住宅や家財にかけた保険で、自分が支払った保険料」である。
よって、建物の所有者と契約者が一致していなくても、契約者=保険料の支払者が本人であれば控除対象になる。
2 正しい。
常時居住の用に供していない別荘を対象とする地震保険について、別荘の所有者が支払った保険料は、地震保険料控除の対象とならない。
地震保険料控除の対象となるのは、「居住の用に供する住宅や家財」にかけた地震保険である。
3 誤り。
地震保険料控除の対象は、「地震保険料部分のみ」である。
火災保険部分は控除の対象にならない。
4 誤り。
一括払いをした場合、保険期間に応じて年ごとに按分した額が、各年の控除対象になる。
たとえば5年一括払いなら、5年間にわたって控除される。
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