今回のテーマは、「金融資産運用」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2024年1月28日実施)【第2問】(43)~(45)
【第2問】 次の各文章((43)~(45)))の( )内にあてはまる最も適切な文章、語句、数字またはそれらの組合せを1)~3)のなかから選びなさい。
(43) 表面利率(クーポンレート)4%、残存期間5年の固定利付債券を額面100円当たり104円で購入した場合の最終利回り(年率・単利)は、( )である。なお、税金等は考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入している。
1) 3.08%
2) 3.20%
3) 3.33%
(44) 株式の投資指標のうち、( )は、株価を1株当たり当期純利益で除して算出される。
1) PBR
2) PER
3) BPS
(45) 異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が( )である場合、分散投資によるリスクの低減効果は最大となる。
1) +1
2) 0
3) -1
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2024年1月28日実施)問題指示文一部改変
正解: | (43) 1) | (44) 2) | (45) 3) |
それでは、問題を検討していこう。
(43) 1)
最終利回りとは、債券を購入し、償還期限まで保有した場合の利回りのことをいう。
最終利回り(%)$=\frac{利率+\frac{償還価格-購入価格}{残存期間}}{購入価格} ×100$
$\frac{4+\frac{100-104}{5}}{104} ×100=3.08$%(小数点以下第3位を四捨五入)
(44) 2)
株価収益率(倍)(PER)とは
株価が1株あたり利益の何倍まで買われているかを見る指標。株価の割安・割高の一般的な判断基準となる。
株価収益率(倍)(PER) $= \frac{株価}{1株あたり当期純利益(EPS)}$
株価純資産倍率(PBR)とは
株価が1株あたり純資産の何倍まで買われているかを見る指標。株価の割安・割高の一般的な判断基準となる。
株価純資産倍率(倍)(PBR) = $\frac{株価}{1株あたり純資産(BPS)}$
1株あたり純資産(BPS)= $\frac{純資産}{発行済株式数}$
(45) 3)
ポートフォリオの投資リスクを抑えるためには、異なった価格の動きをする資産などを組み合わせることが有効である。。
ここでポイントになるのが「相関係数」である。
二つの資産間の値動きの関連性を数値化したのが「相関係数」。1からー1までの数値で表す。
- 相関係数が1・・・二つの資産がまったく同じ方向に値動きし、リスク低減効果はない。
- 相関係数が0・・・二つの資産がまったく関係ない動きをする。
- 相関係数がー1・・・二つの資産がまったく逆方向に値動きし、リスク低減効果が最大。
相関係数が1未満であれば、ポートフォリオのリスク低減効果は期待できる。
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