FP2級の過去問を解こう(2024年1月)「6つの係数」

FP

今回のテーマは、「6つの係数」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)問題 2

問題 2
ライフプランニングにおける各種係数を用いた必要額の算出に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、算出に当たっては下記<資料>の係数を乗算で使用し、手数料や税金等については考慮しないものとする。

1.(ア)9,057,000円 (イ)578,000円
2.(ア)9,057,000円 (イ)778,000円
3.(ア)9,427,000円 (イ)578,000円
4.(ア)9,427,000円 (イ)778,000円

一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)

正解:3

資金計画のための6つの係数

終価係数・・・現在の資金を複利運用したら、将来いくらになるのか(終価)を求める。
現価係数・・・将来の目標金額のために現在いくら必要か(現価)を求める。

年金終価係数・・・毎年の積立額(年金形式)から、将来の元利合計(終価)を求める。
減債基金係数・・・将来の目標金額のために必要な毎年の積立額を求める。

資本回収係数・・・現在の額を運用しながら、受け取れる年金額や住宅ローンなどの借入金に対する利息を含めた毎年の返済額を求める。
年金現価係数・・・希望する年金額を受け取れるために必要な年金原資や住宅ローンなどの年間のローン返済額から借入可能額を求める。

試験対策としては、「どんな場合に、どの係数を使えばよいか」を覚えること。

6つの係数の逆数

一時金運用の将来&現在を計算 終価係数&現価係数
積立て運用の将来&現在を計算 年金終価係数&減債基金係数
取崩し運用の将来&現在を計算 資本回収係数&年金現価係数

それぞれ、逆数(1÷他方の係数)となっており、片方の係数がわからないときは、知りたい金額 = もとになる金額÷逆数となる係数
として使う。

ア 年金現価係数・・・希望する年金額を受け取れるために必要な年金原資や住宅ローンなどの年間のローン返済額から借入可能額を求める。

200万円 × 4.7135 = 9,427,000円

イ 減債基金係数・・・将来の目標金額のために必要な毎年の積立額を求める。

1,000万円 × 0.0578 = 578,000円

類題)問題 2
ライフプランの作成の際に活用される各種係数に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後の元利合計額を試算する際、現在保有する資金の額に乗じる係数は、終価係数である。
2.一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を積み立てた場合の一定期間経過後の元利合計額を試算する際、毎年の積立額に乗じる係数は、年金終価係数である。
3.一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、資本回収係数である。
4.一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後に目標とする額を得るために必要な毎年の積立額を試算する際、目標とする額に乗じる係数は、減債基金係数である。
2級 学科試験(2023年9月10日実施)
正解:3 正しくは、年金現価係数である。

解法のポイント)6つの係数の問題は頻出論点である。過去問でしっかりと復習しておこう。

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