今回のテーマは、「教育資金」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)《問7》
《問7》 教育資金について年齢層別の教育費等の主な負担軽減等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 日本学生支援機構の入学時特別増額貸与奨学金は、第一種奨学金または第二種奨学金に加えて、入学した月の分の奨学金の月額に一時金として増額して貸与する有利子の奨学金である。
2) 児童手当の額は、児童1人当たり月額1万円または1万5,000円であるが、一定金額以上の所得を有する者に支給される特例給付の額は5,000円である。
3) 高等学校等就学支援金は、国立・公立・私立を問わず高等学校等に通う生徒等に対して授業料を支援する制度であり、支援金は生徒等の生計を維持する者に支払われる。
4) 国の高等教育の修学支援新制度は、給付型奨学金の支給と授業料・入学金の免除または減額(授業料等減免)の2つの支援からなり、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生等が支援の対象となる。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)
正解:3
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づいて執筆する。
1 正しい。
入学時特別増額貸与奨学金
第一種奨学金(無利子)または第二種奨学金(有利子)に加えて、入学した月の分の奨学金の月額に一時金として増額して貸与する有利子の奨学金で、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込んだけれども利用できなかった世帯の学生・生徒を対象とする制度である。
(参考)日本学生支援機構のWebサイト
2 正しい。
児童手当の額は、児童1人当たり月額1万円または1万5,000円であるが、一定金額以上の所得を有する者に支給される特例給付の額は5,000円である。
3 誤り。
高等学校等就学支援金制度
国公私立問わず、高等学校等に通う所得等要件を満たす世帯(※年収約910万円未満の世帯)の生徒に対して、 授業料に充てるため、国において高等学校等就学支援金を支給する。
※両親のうちどちらか一方が働き、高校生一人(16歳以上)、中学生一人の子供がいる世帯
(参考)文部科学省のWebサイト
したがって、支援金は生徒等の生計を維持する者に支払われるのではない。
4 正しい。
国の高等教育の修学支援新制度は、給付型奨学金の支給と授業料・入学金の免除または減額(授業料等減免)の2つの支援からなり、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生等が支援の対象となる。
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