今回のテーマは、「保険契約者保護機構」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年5月26日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年5月26日実施)《問9》
《問9》 保険契約者保護機構に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 生命保険契約者保護機構による補償の対象となる生命保険契約は、高予定利率契約を除き、生命保険会社破綻時の責任準備金等の80%まで補償される。
2) 国内で事業を行う生命保険会社において加入した外貨建終身保険は、生命保険契約者保護機構による補償の対象とならない。
3) 生命保険会社が破綻した場合、更生計画が認可決定されるまでの間、当該保険契約の解約や保険金額の減額、契約者貸付の利用などの手続が停止されることがあるが、保険料の支払は免除されない。
4) 損害保険契約者保護機構による補償の対象となる損害保険契約のうち、法人が締結した任意加入の自動車保険については、損害保険会社破綻時の責任準備金等の90%まで補償される。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年5月26日実施)
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づくものする。
1 誤り。
生命保険契約者保護機構による補償の対象となる生命保険契約は、高予定利率契約を除き、生命保険会社破綻時の責任準備金等の90%まで補償される。
(類題)生命保険契約者保護機構による補償の対象となる生命保険契約のうち、年金原資が保証されている変額個人年金保険については、高予定利率契約を除き、生命保険会社破綻時の年金原資保証額の90%まで補償される。✖
1級 学科試験<基礎編>(2023年5月28日実施)《問10》ー2
2 誤り。
国内で事業を行うすべての生命保険会社は、生命保険契約者保護機構への加入が義務付けられている。したがって、国内で事業を行う生命保険会社において加入した外貨建終身保険は、生命保険契約者保護機構による補償の対象となる。
3 正しい。
生命保険会社が破綻した場合、更生計画が認可決定されるまでの間、当該保険契約の解約や保険金額の減額、契約者貸付の利用などの手続が停止されることがあるが、保険料の支払は免除されない。
4 誤り。
任意加入の自動車保険については、損害保険会社破綻後3カ月以内に保険事故が発生した場合、支払われるべき保険金の全額が補償される。
なお、3ヵ月経過後は補償割合80%となる。
(類題)損害保険契約者保護機構による補償の対象となる損害保険契約のうち、任意加入の自動車保険については、損害保険会社破綻後3カ月以内に保険事故が発生した場合、支払われるべき保険金の全額が補償される。〇
1級 学科試験<基礎編>(2023年5月28日実施)《問10》ー3
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