今回のテーマは、「ジェンセンのα(ジェンセンの測度)」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年1月25日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年1月25日実施)《問23》
《問23》 以下の表におけるポートフォリオXのジェンセンのα(ジェンセンの測度)として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、計算結果は表示単位の小数点以下第2位を
四捨五入すること。

1) -1.5%
2) 0.3%
3) 1.6%
4) 2.8%
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年1月25日実施)
正解:3
ジェンセンのアルファとは?
ジェンセンのアルファは、「市場の動き(リスク)から予測される収益率に対して、どれだけ上乗せの利益を出せたか」を測る指標である。
- プラスの値: 市場予測よりも優秀な成績(効率が良い)
- マイナスの値: 市場予測よりも振るわなかった成績
計算のステップ
ステップ①:ポートフォリオXの「あるべき収益率(期待収益率)」を出す
まずは、CAPM(資本資産価格モデル)という公式を使って、リスク(ベータ値)に見合った収益率を計算しよう。
$E(R) = R_f + \beta \times (R_m ー R_f)$
- $R_f$(安全資産の収益率):$1.2\%$
- $R_m$(市場全体の収益率):$13.2\%$
- $\beta$(ポートフォリオXのベータ):$1.1$
計算式:
$1.2\% + 1.1 \times (13.2\% ー 1.2\%)$
$1.2\% + 1.1 \times 12.0\%$
$1.2\% + 13.2\% = \mathbf{14.4\%}$
つまり、リスク($\beta = 1.1$)を考慮すると、ポートフォリオXは本来 14.4% 稼いでいるのが妥当だということである。
ステップ②:実際の収益率と比較する(これがアルファ)
「実際の収益率」から、ステップ①で出した「あるべき収益率」を引く。
- 実際の収益率:$16.0\%$
- あるべき収益率:$14.4\%$
計算式:
$16.0\% ー 14.4\% = \mathbf{1.6\%}$
よって、選択肢 3) が正解となる。
理論上の期待値よりも 1.6% も多く利益を出せているため、このポートフォリオXは優秀な運用がなされていると判断できる。
試験対策のコツ: 問題文の表には「標準偏差」も載っているが、ジェンセンのアルファを求める際には使わない(標準偏差はシャープ・レシオの計算に使う)。ひっかけに注意しよう!
- ジェンセンのアルファは β(市場リスク)を使う指標
- 標準偏差は 総合リスク(ボラティリティ) を使う指標


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