FP2級の過去問を解こう(2024年9月)「固定利付債券の利回り」

債券 FP

今回のテーマは、「固定利付債券の利回り」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年9月8日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年9月8日実施)問題23

問題 23
固定利付債券の利回り(単利・年率)に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等については考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。

1.(ア)0.82% (イ)高い
2.(ア)0.82% (イ)低い
3.(ア)0.92% (イ)高い
4.(ア)0.92% (イ)低い

一般社団法人 金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年9月8日実施)

正解:2

それでは、問題を検討していこう。

所有期間利回りとは

債券を時価(市場価格)で買い付け、償還期限まで保有せず中途売却する場合において、購入価格に対する収益の割合(1年間に受け取る利子と1年あたりの売却差損益の合計)をいう。

所有期間利回り(%)$=\frac{利率+\frac{売却価格-購入価格}{所有期間}}{購入価格} ×100$

問題に当てはめて計算すると、所有期間利回りは、

$\frac{0.50+\frac{98.6-98}{2}}{98} ×100=0.82$%(小数点以下第3位を四捨五入)

最終利回りとは

すでに発行されている債権を時価(市場価格)で買い付け、償還期限まで保有した場合において、購入価格に対する収益の割合(1年間に受け取る利子と1年あたりの売却差損益の合計)をいう。

最終利回り(%) $=\frac{利率+\frac{償還価格(100円)-購入価格}{残存期間}}{購入価格} ×100$

問題に当てはめて計算すると、最終利回りは

$\frac{0.5+\frac{100-98}{5}}{98} ×100=0.92$%(小数点以下第3位を四捨五入)

したがって、「所有期間利回り」は「最終利回り」より低くなる。

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