今回のテーマは、「生命保険料控除」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年1月26日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年1月26日実施)問題14
問題 14
2012年1月1日以後に締結された生命保険契約の保険料に係る生命保険料控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とはならず、一般の生命保険料控除の対象となる。
2.終身保険に付加された傷害特約の保険料は、生命保険料控除の対象とならない。
3.終身保険の月払保険料のうち、2024年1月に払い込まれた2023年12月分の保険料は、2024年分の一般の生命保険料控除の対象となる。
4.自動振替貸付により払込みに充当された終身保険の保険料は、生命保険料控除の対象とならない。
正解:4
それでは、各肢を検討していこう。
1 正しい。
変額個人年金保険は一般の生命保険料控除の対象となる。
2 正しい。
平成24年(2012年)1月1日以後、平成23年(2011年)12月31日以前に締結した生命保険契約等(旧契約)に附帯して新契約を締結した場合、その旧契約は新契約とみなすこととされており(所得税法第76条第10項)、新契約とみなされる契約変更等には、主契約や特約の更新も含まれている。
保険契約のうち傷害特約については、身体の傷害のみに基因して保険金が支払われるものであるので、新生命保険契約等又は介護医療保険契約等のいずれにも該当せず(所得税法第76条第6項、第7項)、その保険料は生命保険料控除の対象とはならない。
傷害特約付生命保険契約の特約の更新(国税庁Webサイト)
3 正しい。
終身保険の月払保険料のうち、2024年1月に払い込まれた2023年12月分の保険料は、2024年分の一般の生命保険料控除の対象となる。
4 誤り。
その年中にいわゆる振替貸付けにより生命保険料等の払込みに充当した金額は、その年において支払った金額とする。
(注)
1 いわゆる振替貸付けとは、払込期日までに生命保険料等の払込みがない契約を有効に継続させるため、保険約款等に定めるところにより保険会社等が生命保険料等の払込みに充当するために貸付けを行い、その生命保険料等の払込みに充当する処理を行うことをいう。
2 いわゆる振替貸付けにより生命保険料等に充当した金額を後日返済しても、その返済した金額は支払った生命保険料等には該当しない。
(所得税基本通達76‐3)法第76条《生命保険料控除》関係(国税庁Webサイト)
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