今回のテーマは、「損害保険の税金」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
問題 18
損害保険の税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)、被保険者および保険金受取人は個人であるものとする。
1.自動車同士の衝突事故により車体に損害を被り、事故の相手方が加入する自動車保険から受け取った対物賠償保険の保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
2.契約者と被保険者が同一人である自動車保険の人身傷害保険において、被保険者が自動車事故で死亡した場合、その遺族が受け取った死亡保険金は、過失割合にかかわらず、その全額が非課税となる。
3.契約者の配偶者が不慮の事故で死亡したことにより、契約者が受け取った家族傷害保険の死亡保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
4.自宅建物が火災で焼失したことにより、契約者が受け取った火災保険の保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。
正解:3
1 誤り。
これは「自分の車が壊れた損害の補填」なので 非課税である。
「 一時所得として所得税の課税対象となる」という記述は誤りとなる。
2 誤り。
生命保険の死亡保険金と同様「損害保険の死亡保険金」でも、契約者と受取人の関係によっては課税対象になることがある。
損害の補填を目的とした保険金(自動車保険の修理代、火災保険の再建費用など)は非課税が原則である。
しかし、死亡を原因として支払われる保険金は、その受け取り方や関係者(契約者、被保険者、受取人)の組み合わせによって、生命保険と同様に所得税、相続税、または贈与税の課税対象になる。
3 正しい。
- 契約者=夫
- 保険金受取人=契約者(夫)
契約者と受取人が同じなので 一時所得として所得税の課税対象となる。
4 誤り。
建物の損害補填なので 非課税である。
雑所得とするのは、誤りとなる。
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