FP2級の過去問を解こう(2025年5月)「所得税の基本的な仕組み」

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今回のテーマは、「所得税の基本的な仕組み」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)問題32

問題 32
所得税の基本的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.所得税では、納税義務者が居住者、非居住者、内国法人、外国法人に分類され、それぞれの課税所得の範囲が定められている。
2.所得税額の計算において課税総所得金額に乗じる税率には、課税総所得金額が大きくなるにつれて段階的に税率が高くなる超過累進税率が採用されており、その最高税率は45%である。
3.所得税では、社会政策上の配慮や二重課税の排除などの趣旨から、特定の所得については非課税所得とされている。
4.所得税では、課税対象となる所得を12種類に区分して、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。

正解:4

この問題は、所得税の基本的な仕組みに関する知識を問うものである。


1.正しい。
納税義務者の分類について
所得税では、納税義務者を「居住者」「非居住者」「内国法人」「外国法人」に分類し、それぞれに課税される所得の範囲が異なる。

正しい。
超過累進税率について
所得税は、課税所得が増えるほど税率が高くなる「超過累進税率」を採用している。
令和7年分の所得税では、最高税率は45%である。

3.正しい。
非課税所得について
所得税では、社会政策上の配慮や二重課税の排除などの理由から、一定の所得(例:遺族年金、通勤手当の一部など)が非課税とされている。

4.誤り。
所得の区分について
所得税法では、所得を10種類に区分している。具体的には以下の通りである。

所得の種類
利子所得預金利息など
配当所得株式の配当など
不動産所得賃貸収入など
事業所得自営業の収入など
給与所得給与・賞与など
退職所得退職金など
山林所得山林の伐採による収入など
譲渡所得株式や不動産の売却益など
一時所得懸賞金・保険金など
雑所得年金・副業収入など

したがって、「12種類に区分している」という記述は誤りである。

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