FP1級の過去問を解こう(2024年1月)「事業活動に係る各種損害保険」

損害保険 FP

今回のテーマは、「事業活動に係る各種損害保険険の一般的な商品性」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)《問15》

《問15》 事業活動に係る各種損害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 請負業者賠償責任保険に加入することで、ビル建設工事の足場が外れて落下し、隣接する建物を損壊させるなど、請負業者が、工事・作業等の仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
2) 施設所有(管理)者賠償責任保険に加入することで、空調設備から落ちた水を放置したため来客が転倒してケガをするなど、施設の管理や施設の用法に伴う仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
3) 生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することで、販売した弁当により食中毒が発生するなど、製造・販売した製品(生産物)や行った仕事の結果が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
4) 機械保険に加入することで、従業員の誤操作等によって機械設備に不測かつ突発的な事故が生じて建物を損壊させるなど、機械設備の管理や機械設備の用法に伴う仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。

一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)

正解:4

それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づくものする。

1 正しい。

請負業者賠償責任保険に加入することで、ビル建設工事の足場が外れて落下し、隣接する建物を損壊させるなど、請負業者が、工事・作業等の仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。

2 正しい。

施設所有(管理)者賠償責任保険に加入することで、空調設備から落ちた水を放置したため来客が転倒してケガをするなど、施設の管理や施設の用法に伴う仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。

3 正しい。

生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することで、販売した弁当により食中毒が発生するなど、製造・販売した製品(生産物)や行った仕事の結果が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。

4 誤り。

機械保険は、不測かつ突発的な事故により、申込みの所在地において稼働可能な状態にある各種機械設備・装置に生じた損害、例えば誤操作、材質や設計・製造上の欠陥、他物の落下・衝突等の事故による損害に対して保険金を支払いするものである。

本問の説明は、施設所有(管理)者賠償責任保険が適している。

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