今回のテーマは、「6つの係数」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2025年5月25日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2025年5月25日実施)《問1》
《問1》 会社員のAさん(60歳)は、手元資金15,000千円のうち、8,000千円を15年間にわたって毎年均等に取り崩し、残りの7,000千円についてはそのまま5年間運用し、その後、10年間にわたって毎年均等に取り崩すことを考えている。この場合、65歳から75歳までの10年間の毎年の取崩額として、次のうち最も適切なものはどれか。
なお、取崩期間および5年間の運用期間中の運用利回り(複利)は年3%とし、取崩しは年1回行うものとする。また、下記の係数表を利用して算出し、計算結果は千円未満を切り捨て、手数料や税金等は考慮しないものとする。

1) 1,138千円
2) 1,217千円
3) 1,495千円
4) 1,621千円
正解:4
この問題は、手元資金15,000千円を以下のように運用・取崩しするケースの計算問題である。
条件の整理
- 総資金:15,000千円
- うち8,000千円 → 15年間で均等取崩(年1回、利率3%)
→ 資本回収係数(15年, 3%) = 0.0838 - 残り7,000千円 → 最初の5年間は運用し、以後10年間で均等取崩(利率3%)
→ この部分の年取崩額を求める(資本回収係数を利用)
ステップ1:8,000千円の年取崩額
8,000千円×0.0838=670.4 → 670千円(千円未満切り捨て)
ステップ2:7,000千円の5年運用後の金額
運用期間5年、利率3%の終価係数 = 1.1593
7,000千円×1.1593=8,115.1 → 8,115千円
ステップ3:8,115千円を10年で取崩し(利率3%)
資本回収係数(10年, 3%) = 0.1172
8,115千円×0.1172=951.07 → 951千円
ステップ4:65歳〜75歳の10年間の毎年の取崩額(合計)
670千円(8,000千円から)+951千円(7,000千円から)=1,621千円
答え:
4) 1,621千円 となる。
コメント