【FP2級】CBT試験問題・2025年5月公表分・学科「自賠責保険」

FP

今回のテーマは、「自動車損害賠償責任保険」である。

CBT試験問題・2級 学科試験(2025 年5月公表分)

問16
自動車損害賠償責任保険(以下、「自賠責保険」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 原動機付自転車は、自賠責保険の加入が義務付けられていない。
2) 自賠責保険の保険金の支払限度額は、加害車両が1台である場合、被害者1人につき、死亡による損害については3,000万円である。
3) 自賠責保険の補償の対象は対人賠償に限られ、対物賠償は補償の対象とならない。
4) 自賠責保険では、被害者が、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払を請求することができる。

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正解は 1 です。

【前提知識】
自動車損害賠償責任保険


1 誤り。

原動機付自転車(原付)を含むすべてバイクと自動車は、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)への加入が義務付けられている。

(定義)
第2条 この法律で「自動車」とは、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車(農耕作業の用に供することを目的として製作した小型特殊自動車を除く。)及び同条第三項に規定する原動機付自転車をいう。
2 この法律で「運行」とは、人又は物を運送するとしないとにかかわらず、自動車を当該装置の用い方に従い用いることをいう。
3 この法律で「保有者」とは、自動車の所有者その他自動車を使用する権利を有する者で、自己のために自動車を運行の用に供するものをいう。
4 この法律で「運転者」とは、他人のために自動車の運転又は運転の補助に従事する者をいう。

(責任保険又は責任共済の契約の締結強制)
第5条 自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない
(自動車損害賠償保障法・e-GOV法令検索)

2 正しい。

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)における被害者1人あたりの支払限度額(加害車両が1台の場合)は、以下の通り定められている。

  • 死亡による損害: 最高 3,000万円
  • 後遺障害による損害: 最高 4,000万円(常時介護を要する重度後遺障害などの場合。障害等級に応じて75万円〜4,000万円)
  • 傷害による損害: 最高 120万円
(支払基準)
第16条の3 保険会社は、保険金等を支払うときは、死亡、後遺障害及び傷害の別に国土交通大臣及び内閣総理大臣が定める支払基準(以下「支払基準」という。)に従つてこれを支払わなければならない。
(略)
(自動車損害賠償保障法・e-GOV法令検索)

自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の
支払基準
(平成13年金融庁・国土交通省告示第1号)

3 正しい。

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、自動車事故による「被害者の救済(身体・生命の損害)」を目的とした強制保険である。そのため、補償の対象は「対人賠償」のみに限定されている。

(自動車損害賠償責任)
第3条 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。
(自動車損害賠償保障法・e-GOV法令検索)

4 正しい。

通常、交通事故の賠償は「加害者(または加害者側の任意保険会社)が窓口となって手続きを進める(加害者請求)」ことが多いが、自賠法では被害者の権利を守るため、被害者が直接、加害者側の自賠責保険会社へ保険金を請求することを認めている。

(保険会社に対する損害賠償額の請求)
第16条 第三条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる
(略)
(自動車損害賠償保障法・e-GOV法令検索)

解法のポイント
・自賠責保険 = 「他人の身体」への損害のみ(対人)
・任意保険 = 自賠責で足りない部分(対人の超過分)や、「物」「自分」への損害をカバー

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