今回のテーマは、「オプション取引」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)《問21》
《問21》 一般的なオプション取引に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
(a) 原資産価格が上昇するほど、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは高くなる。
(b) ボラティリティが上昇するほど、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは低くなる。
(c) 満期までの残存期間が長いほど、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは低くなる。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2024年1月28日実施)
正解:4
それでは、問題を検討していこう。
オプション取引の権利
コール・オプション・・原資産を買うことができる権利(買う権利)
プット・オプション・・原資産を売ることができる権利(売る権利)
オプション取引では原資産を買うことができる権利や得ることができる権利を売買している。
この権利についている値段をプレミアム(オプション料)という。
(a) 誤り。
原資産価格が上昇するほど、コール・オプションのプレミアムが上昇する。
一方、原資産価格が下落すると、プット・オプションのプレミアムが上昇する。
(b) 誤り。
ボラティリティとは、満期までの間の原資産の変動の幅のことである。
ボラティリティが大きくなると、原資産の価格が大きく上がることも、大きく下がることもあるので、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは高くなる。
(c) 誤り。
コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアムが高くなる。
満期までの期間(残存期間)が長いほど、原資産価格が大きく変動する余地があり、利益が出る可能性が高い。
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