FP2級の過去問を解こう(2025年5月)「ポートフォリオ理論」

ポートフォリオ FP

今回のテーマは、「ポートフォリオ理論」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年1月26日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2025年5月25日実施)問題28

問題 28
ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。
2.ポートフォリオのリスクとは、一般に、組成されたポートフォリオの損失額の大きさを示すのではなく、そのポートフォリオの期待収益率からのばらつきの度合いをいう。
3.異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が-1である場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減効果)は、最小となる。
4.ポートフォリオのリスクのうち、分散投資によって消去可能なリスクを、アンシステマティック・リスクという。

正解:3

それでは、各肢を検討していこう。

1.正しい。

ポートフォリオの期待収益率は、各資産の期待収益率にその資産の投資比率を掛けて合計したものである。(加重平均
※加重平均とは、各データにそれぞれ異なる重みを付けて計算する平均のことである。

2. 正しい。

ポートフォリオ理論では、リスクは「損失の可能性」ではなく「収益率のばらつき(標準偏差)」で測定する。つまり、リターンがどれだけ不確実かということである。

3.誤り。

相関係数が -1 というのは、2つの資産が完全に逆の動きをするということである。
つまり、一方が上がればもう一方が必ず下がる。
このような関係の資産を組み合わせると、リスクを最大限に低減できる

4.正しい。

アンシステマティック・リスク(非体系的リスク)は、個別企業や業界に特有のリスクであり、複数の資産に分散投資することで軽減できる。

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