FPの試験は、以下の6分野から出題される。
A.ライフプランニングと資金計画
B.リスク管理
C.金融資産運用
D.タックスプランニング
E.不動産
F.相続・事業承継
今回のテーマは、「F.相続・事業承継」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2024年1月28日実施)【第2問】(58)~(60)
【第2問】 次の各文章((58)~(60))の( )内にあてはまる最も適切な文章、語句、数字またはそれらの組合せを1)~3)のなかから選びなさい。
(58) 下記の〈親族関係図〉において、Aさんの相続における妻Bさんの法定相続分は、
( )である。なお、Aさんの父母は、Aさんの相続開始前に死亡している。
1) 2分の1
2) 3分の2
3) 4分の3
(59) 相続税額の計算上、死亡退職金の非課税金額の規定による非課税限度額は、
「( )×法定相続人の数」の算式により算出される。
1) 500万円
2) 600万円
3) 1,000万円
(60) 2024年1月10日(水)に死亡したAさんが所有していた上場株式Xを、相続人が相
続により取得した場合の1株当たりの相続税評価額は、下記の〈資料〉によれば、( )
である。
1) 1,480円
2) 1,490円
3) 1,500円
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2024年1月28日実施)問題指示文一部改変
正解: | (58) 3) | (59) 1) | (60) 1) |
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づくものとする。
(58) 3)
遺言による相続分の指定がないときなどは、民法に定められた相続分が適用される。
(法定相続分)法定相続分の分割割合
配偶者 | 他の相続人 | ||
---|---|---|---|
2分の1 | 第1順位 | 子 | 2分の1 |
3分の2 | 第2順位 | 直系尊属 | 3分の1 |
4分の3 | 第3順位 | 兄弟姉妹 | 4分の1 |
(59) 1
非課税財産
相続税の対象となる死亡保険金、死亡退職金を相続人が受け取る場合、下記の一定額は非課税となる。
500万円×法定相続人の数 = 非課税限度額
(60) 1)
相続税評価額(上場株式)
下記の1~4の価格のうち、最も低い価格で評価する。
- 課税時期の最終価格
- 課税時期の属する月の毎日の最終価格の平均額
- 課税時期の属する月の前月の毎日の最終価格の平均額
- 課税時期の属する月の前々月の毎日の最終価格の平均額
なお、相続税の課税時期は、相続により財産を取得した時(被相続人が死亡した時)である。
資料を検討すると、最も低い価格は、1,480円となる。
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