【FP1級】2026年5月「個人年金保険」

個人年金 FP

今回のテーマは、「個人年金保険」である。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年5月24日実施)

《問11》 個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
(a) 定額個人年金保険の保険料は、年金額や年金受取開始年齢等の他の契約内容が同一であれば、確定年金であるものよりも、有期年金であるもののほうが割安となる。
(b) 定額個人年金保険(10年確定年金)の年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、死亡給付金受取人に対し、既払込保険料総額から既払年金合計額を差し引いた額が一括して支払われる。
(c) 契約者(=保険料負担者)および被保険者を夫、年金受取人を妻として定額個人年金保険(終身年金)に加入する場合に、保険料払込期間が10年以上であるときは、個人年金保険料税制適格特約を付加することができる。

  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)
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正解は 1 です。

前提知識
個人年金保険
・「確定年金」と「有期年金」
・個人年金保険料税制適格特約


(a) 正しい。

有期年金のほうが保険料は割安である。
まず、「確定年金」と「有期年金」の違いを確認しよう。

【確定年金とは】
確定年金は、あらかじめ定めた一定期間、被保険者の生死にかかわらず年金を受け取ることができるタイプである。

例えば「10年確定年金」であれば、年金受取開始後に被保険者が死亡しても、原則として残りの期間について年金が支払われる。
つまり、被保険者が受取期間終了前に死亡した場合でも、一定期間の年金給付が確保される。

【有期年金とは】
有期年金は、一定期間を年金受取期間とするものの、被保険者が生存していることを条件として年金が支払われるタイプである。

例えば「10年有期年金」であれば、10年間という受取期間が設定されていても、被保険者が死亡すると、その時点で年金の支払いが終了するのが基本である。

このように、有期年金は確定年金と比べて、死亡した場合の給付が限定されている。
そのため、年金額や年金受取開始年齢などの条件が同じであれば、一般に有期年金のほうが確定年金より保険料は割安になる。

(b) 誤り。

(a)で解説したように、「確定年金」では被保険者が死亡しても、残りの年金受取期間について給付が続く。

例えば、10年確定年金を受け取っていて、受取開始から3年後に被保険者が死亡したとする。
この場合、残りの7年分について、死亡給付金受取人などに対して年金が支払われる、または商品によっては一時金として支払われることになる。

したがって、「既払込保険料総額-既払年金合計額」が一括して支払われるわけではない。

(ポイント)「確定」の意味を理解しよう
確定年金=一定期間の年金給付が確定している
そのため、受取期間中に被保険者が死亡したからといって、原則として残りの年金給付がなくなるわけではない。

(c) 誤り。

個人年金保険料税制適格特約とは、一般生命保険料控除とは別に、個人年金保険料控除を受けるために付加する特約のことである。具体的には、次の4つの条件をすべて満たしている必要がある。

  • 確定年金・有期年金の場合、年金受取開始が60歳以降で、かつ受取期間が10年以上であること
  • 年金受取人が契約者か、またはその配偶者であること
  • 年金受取人が被保険者と同一人であること
  • 保険料の払込期間が10年以上であること

そして、契約者・被保険者・年金受取人の関係がポイントになる。本肢では、

  • 契約者(保険料負担者):夫
  • 被保険者:夫
  • 年金受取人:妻

となっている。

つまり、年金受取人である妻が、被保険者である夫とは別人である。
したがって、個人年金保険料税制適格特約を付加することはできない。


解法のポイント
個人年金保険の商品性を問う問題では、単に制度を暗記するのではなく、「死亡したらどうなるか」「誰が年金を受け取るのか」という2つの視点で整理すると、選択肢を判断しやすくなる。

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