【FP1級】2026年5月「投資信託」

FP

投資信託には、一般的な株式投資信託だけでなく、外貨建MMF、MRF、ファンド・オブ・ファンズ、ファミリーファンド方式など、さまざまな商品や運用方式がある。

今回は、投資信託の一般的な商品性に関する問題を通して、それぞれの特徴を確認していこう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年5月24日実施)

《問18》 投資信託の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 外貨建MMFは、主に外国の格付の高い公社債やコマーシャルペーパー等を投資対象として運用される外貨建ての投資信託であり、所有期間中に運用管理費用(信託報酬)が発生するが、解約時に解約手数料や信託財産留保額は徴収されない。
  2. MRFは、安全性の高い国内外の公社債や短期の金融商品を投資対象として運用される投資信託であり、購入後はいつでも解約することができるが、購入日から解約日の前日までの日数が30日未満の場合は、信託財産留保額が徴収される。
  3. ファンド・オブ・ファンズは、複数の投資信託を主要な投資対象とする投資信託であり、投資信託約款において、株式や債券などの個別銘柄の組入比率を50%未満とする旨の記載があるものをいう。
  4. ファミリーファンド方式の投資信託では、投資家がマザーファンドを購入することにより集まった資金を、国内外の株式や債券等を投資対象とする複数のベビーファンドに振り分けて運用が行われる。
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正解は 1 です。

前提知識
・外貨建MMF
・MRF
・ファンド・オブ・ファンズ
・ファミリーファンド方式


1)正しい。

外貨建MMFとは?
外貨建MMFは、外国の公社債やコマーシャルペーパーなど、比較的安全性の高い短期金融商品を中心に運用する外貨建ての投資信託である。

例えば、米ドル建ての外貨建MMFであれば、米ドルなどの外貨で運用される。

外貨預金と似ているように思うかもしれないが、外貨建MMFは投資信託であるため、投資信託としての運用が行われる。

手数料について
外貨建MMFでは、保有している間に運用管理費用(信託報酬)が発生する。
一方、一般的な商品性として、解約手数料や信託財産留保額は徴収されない

外貨建MMFまとめ

  • 外貨建ての投資信託
  • 外国の公社債やコマーシャルペーパーなどに投資
  • 運用管理費用(信託報酬)が発生
  • 解約手数料・信託財産留保額は徴収されない

2)誤り。

MRFとは?
MRFは、Money Reserve Fund(マネー・リザーブ・ファンド)の略である。
安全性の高い国内外の公社債や短期金融商品などを中心に運用する投資信託である。
証券口座において、預金のように資金を待機させておくための商品として利用されることがある。

前半部分では、MRFについて「安全性の高い国内外の公社債や短期の金融商品を投資対象とする」としており、ここは正しい。
しかし、

購入日から解約日の前日までの日数が30日未満の場合は、信託財産留保額が徴収される。

という部分が誤りである。

MRFは、一般的に購入後いつでも解約でき、解約手数料や信託財産留保額はかからない商品性となっている。


3)誤り。

ファンド・オブ・ファンズとは?
ファンド・オブ・ファンズとは、その名前のとおり、
「ファンドがファンドに投資する」仕組みの投資信託である。

つまり、株式や債券などを直接購入するのではなく、複数の投資信託などの投資信託証券を主要な投資対象とする

例えば、次のようなイメージである。

投資家

ファンド・オブ・ファンズ

投資信託A・投資信託B・投資信託C

株式・債券など

本肢の後半では、

株式や債券などの個別銘柄の組入比率を50%未満とする

と説明している。

しかし、これはファンド・オブ・ファンズの基本的な定義ではない。
ファンド・オブ・ファンズの重要なポイントは、複数の投資信託などに投資する仕組みである。


4)誤り。

ファミリーファンド方式とは?
ファミリーファンド方式では、ベビーファンドがマザーファンドに投資する
仕組みは、次のようになる。

投資家

ベビーファンド

マザーファンド

国内外の株式・債券など

複数のベビーファンドが、共通のマザーファンドに投資する仕組みである。

4)誤り。

本肢では、

投資家がマザーファンドを購入する

と記述されている。しかし、一般の投資家が購入するのはベビーファンドである。

そして、そのベビーファンドからマザーファンドへ資金が集められ、マザーファンドが実際に株式や債券などへ投資する。
したがって、本肢はマザーファンドとベビーファンドの関係が逆になっている。


まとめ

選択肢内容正誤判定ポイント
1外貨建MMF信託報酬あり、解約手数料・信託財産留保額なし
2MRF×「30日未満なら信託財産留保額」が誤り
3ファンド・オブ・ファンズ×「個別銘柄50%未満」が誤り
4ファミリーファンド方式×マザーファンドとベビーファンドの関係が逆

解法のポイント
今回の問題は、4つの商品・仕組みをそれぞれ区別できるかがポイントである。

・外貨建MMFとは
 外貨で運用する投資信託
 外国の公社債やコマーシャルペーパーなどを中心に運用する。

・MRFとは
 証券口座で資金を待機させるために利用されることがある投資信託
 安全性の高い公社債や短期金融商品などを中心に運用する。

・ファンド・オブ・ファンズとは
「投資信託が投資信託に投資する」複数の投資信託などを主要な投資対象とする。

・ファミリーファンド方式とは
 「ベビーファンド → マザーファンド」
 投資家が購入するベビーファンドからマザーファンドへ資金を集め、マザーファンドが実際の運用を行う。


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