今回のテーマは、「生命保険協会の生命保険契約照会制度」である。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年5月24日実施)
《問9》 生命保険協会の生命保険契約照会制度(以下、「本制度」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 照会対象者の認知判断能力の低下を理由として本制度を利用することができるのは、照会対象者の推定相続人に限られる。
2) 照会対象者の災害時における行方不明を理由として本制度を利用する場合、照会者は、生命保険協会に対し、所定の申請書に行方不明者届の受理を証明する書面を添付して提出しなければならない。
3) 本制度において、財形保険契約や財形年金保険契約、支払が開始した年金保険契約、保険金等が据置きとなっている保険契約は調査対象とならない。
4) 本制度において、生命保険協会は、照会対象者が契約者または被保険者となっている生命保険契約について、保険の種別や保険金受取人、保険金額等の契約内容を回答するが、保険金等の請求手続は代行しない。
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正解は 3 です。
【前提知識】
生命保険協会の生命保険契約照会制度
1 誤り。
「照会対象者の認知判断能力の低下(認知症など)」を理由に利用する場合、申請できるのは推定相続人だけではない。
以下の人が照会を行うことができる。
- 配偶者
- 親族(3親等以内)
- 財産管理を法律上サポートする人
- 成年後見人、保佐人、補助人
- 任意後見受任者(任意後見契約の効力発生前でも、契約を締結していれば可能)
- 照会対象者の財産管理を行っている任意代理人(弁護士など)
2 誤り。
生命保険契約照会制度を災害時(災害救助法が適用された地域など)に利用する場合、迅速な生活再建や保険金請求をサポートするため、手続きが大幅に簡素化されている。
- WEBや書面ではなく、「電話」による照会が可能である。
- 行方不明者届の受理証明書などの添付書類は不要(原則、書類提出なし)で、利用料金も無料となる。
3 正しい。
生命保険契約照会制度で一括調査できるのは、原則として「照会受付日時点で有効に継続している個人保険契約」のみである。
以下の契約は、すべて調査対象外となる。
- 財形保険契約 / 財形年金保険契約
- 支払が開始した年金保険契約(すでに年金の受け取りが始まっているもの)
- 保険金等が据置きとなっている保険契約
- その他、すでに死亡保険金が支払済みの契約、解約・失効している契約など
4 誤り。
生命保険協会が本制度で回答するのは、あくまで「対象の契約が(どの保険会社に)有るか・無いか」という事実のみである。保険の種別、受取人、保険金額といった具体的な契約内容までは回答しない。
なお、「保険金等の請求手続は代行しない」という後半部分は正しい。
(解法のポイント)
生命保険協会は各社のシステムに「名寄せ」をかける窓口にすぎない。そのため、協会から送られてくる回答書には「保険会社名」くらいしか書かれていない。
〇:協会は「A生命に契約があります」とだけ教え、詳しい中身はA生命に直接聞く
×:協会が「受取人は長男で、保険金は500万円です」と教えてくれる


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