今回のテーマは、「生命保険契約の各種手続等」である。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2026年5月24日実施)
《問10》 生命保険契約の各種手続等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 加入している終身保険について、保険料の払込みを中止し、払済終身保険に変更する場合、予定利率は、変更前の終身保険の予定利率が引き継がれる。
2) 加入している終身保険について、保険料の払込みを中止し、払済終身保険に変更する場合、被保険者は、その変更にあたって、健康状態等について告知をする必要はなく、医師による診査を受ける必要もない。
3) 契約転換制度により、現在加入している生命保険契約を新たな契約に転換する場合、転換後契約の保険料は、転換時の被保険者の年齢や保険料率等により算出される。
4) 一時払養老保険において、被保険者が所定の高度障害を負った場合、高度障害保険金の支払とあわせて、保険期間の未経過分の保険料相当額が返還され、保険契約は終了する。
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正解は 4 です。
【前提知識】
生命保険契約の各種手続等
1 正しい。
身保険を払済保険(保険料の払込みを中止し、その時点の解約返戻金を一時払保険料に充当して、同じ保険期間の保険に変更する手続き)に変更した場合の主な特徴は以下の通りである。
- 予定利率の継続
変更前の契約時の予定利率がそのまま引き継がれます。そのため、過去の高予定利率(お宝保険など)の契約内容を維持したい場合に有効な方法となる。 - 保障額の変化
今後の保険料の払込みはなくなるが、死亡保険金額などの保障額は元の契約より小さくなる。 - 特約の消滅
元の契約に付加されていた各種特約は、原則としてすべて消滅する。
2 正しい。
払済終身保険への変更(払済保険への変更手続き)における保障内容と手続きのルールは以下の通り。
- 告知・医師の診査は不要
保険金額(保障額)が元の契約と同等以下に小さくなるため、保険会社の引き受けリスクが高まることはない。そのため、手続きの際に改めて健康状態等の告知や医師の診査を受ける必要はない。 - 復旧(元の契約に戻す)の場合
払済保険に変更した後に「やっぱり元の契約(元の保険金・特約)に戻したい」と申し出る(復旧する)場合は、リスクが大きくなるため健康状態の告知や診査が必要になる。
3 正しい。
契約転換制度における保険料の設定ルールは以下の通り。
- 年齢・保険料率の基準
転換後契約の保険料は、元の契約を結んだ時点ではなく、転換する時点(現在)の被保険者の年齢およびその時点の保険料率を基に再計算される。そのため、通常は元契約より年齢が上がっている分、保険料率が高くなるケースが多い。 - 告知・診査の必要性
新たな保障(新しい保険契約)を結び直すことになるため、健康状態の告知や医師の診査が必要となる(※払済保険への変更と異なる重要な比較ポイント)。
4 誤り。
一時払養老保険において、高度障害保険金が支払われた場合の取扱いは以下の通り。
- 高度障害保険金の支払いと契約の終了
被保険者が所定の高度障害状態になった場合、高度障害保険金が支払われ、保険契約はその時点で終了する。 - 未経過保険料の返還はなし
一時払保険料は全期間分の保険料としてすでに全額が契約に充当されているため、高度障害保険金が支払われて契約が終了したとしても、未経過分の保険料が別途返還されることはない
試験対策メモ
一時払保険で高度障害保険金(または死亡保険金)が支払われた場合、支払われるのは保険金額そのものであり、「保険金 + 未経過保険料」の重複支払いは行われない点を押さえておこう。



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