FP2級の過去問を解こう(2024年1月)「在職老齢年金」

年金 FP

今回のテーマは、「在職老齢年金」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)問題 4

問題 4
在職老齢年金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.在職老齢年金の仕組みにおいて、支給停止調整額は、受給権者が65歳未満の場合と65歳以上の場合とでは異なっている。
2.在職老齢年金の仕組みにより老齢厚生年金の全部が支給停止される場合、老齢基礎年金の支給も停止される。
3.65歳以上70歳未満の厚生年金保険の被保険者が受給している老齢厚生年金の年金額は、毎年9月1日を基準日として再計算され、その翌月から改定される。
4.厚生年金保険の被保険者が、70歳で被保険者資格を喪失した後も引き続き厚生年金保険の適用事業所に在職する場合、総報酬月額相当額および基本月額の合計額にかかわらず、在職老齢年金の仕組みにより老齢厚生年金が支給停止となることはない。

一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2024年1月28日実施)

正解:3

それでは、各肢を検討していこう。
2024年1月実施の問題は、特に指示のない限り、2023年10月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は、本稿執筆現在施行されている法令等に基づくものとする。

1 誤り。

支給停止調整額は、受給権者の年齢にかかわらず、48万円である。

2 誤り。

在職老齢年金の仕組み
特別支給の老齢厚生年金や老齢厚生年金の受給権を取得した者が厚生年金保険の被保険者として働く場合、給与や賞与と年金額の合計が一定額を超えるときに老齢厚生年金が調整されることをいう。
なお、厚生年金保険の被保険者でない者は、在職老齢年金の調整は適用されない。

したがって、在職老齢年金の仕組みにより老齢厚生年金の全部が支給停止される場合であっても、老齢基礎年金の支給は停止されない。

3 正しい。

65歳以上70歳未満の厚生年金保険の被保険者が受給している老齢厚生年金の年金額は、毎年9月1日を基準日として再計算され、その翌月から改定される。(「在職定時改定」2022年4月以降)

4 誤り。

老齢厚生年金の受給権者が引き続き、70歳以上で使用される者(適用事業所に使用される所定の要件に該当する者に限る)である場合、在職支給停止と同様の仕組みにより、老齢厚生年金の支給停止が行われる。

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